(翻訳)フィーチャーファクトリー(機能を作る工場)になってる兆候リストをまとめてみる
概要
フィーチャーファクトリー(機能を作る工場)という記事で、機能を作る工場となってしまっている兆候が記載されていました。 こちらをチェックリストに起こしてみます。
どれくらいチェックがついてしまうかで、自分たちの健康状態が測れそうですね。
チェックリスト
基本的には記事の翻訳です。6, 7あたりは自信ないです…。
元タイトル | タイトル訳 | 概要(意訳) |
---|---|---|
Sprint Reviews are just demos. | スプリントレビューは単なるデモ | リリースした機能によるビジネス影響をディスカッションせず、デモをして終わっている |
Velocity worship. | ベロシティ史上主義 | 速度が最重要とされ、デリバリーしたものの価値が議論されていない |
Teams work without Sprint Goals. | スプリントゴールが存在しない | スプリントで計画されたものが全て提供対象となっている |
Scrum Teams are inflexible towards each other. | スクラムチーム同士で柔軟に行動できない | 全てのチームがスプリントの全ての機能の完成を優先しており、他チームを助けた方がビジネスメリットがあっても考慮されない |
During retrospectives nobody ever talks about the customer or value delivered to the business. | ビジネス的価値について振り返りできていない | 機能のデリバリーにフォーカスがあたっていて、顧客にどんな価値があったかは議論されていない |
Refinement is focused on building the thing right. | バックログが明確であることを求める | 正確な見積もりができるように、バックログが明確であることを求める |
Eternal time spent in Sprint Planning. | スプリントイベントの時間が長い | スプリントイベントに長い時間を費やし、スプリント内で提供できる自信が増すようにしている |
Development Teams do not understand what value they are contributing to the customer or the business. | 開発チームは顧客へもたらす価値を理解していない | 機能のデリバリーのために存在し、顧客に価値をもたらすことはチーム外の人が考える |
Product Backlog is refined and estimated many months ahead of time. | 何ヶ月も前にバックログが見積もられている | 何ヶ月も前に見積もりがされており、目がくらむレベルになっている |
Feature-based roadmap with specific timelines and a horizon greater than 6 months. | 半年を超えるロードマップがある | 顧客に提供する価値について考えず、機能を作成することを重要視しているため、半年先の提供機能も決まっている |
Development Teams are excluded from Discovery work. | 開発者は顧客理解の時間を取れない | コーディングを優先し、顧客やビジネス理解の時間を取れない |
Technical debt gets swept under the rug. | 技術負債に目を向けない | ステークホルダーは技術負債について認識しない。チームは期限通りに機能実装をするために必死になり、リファクタリング等の負債返却の余裕がない |
No room for learning. | 学ぶ余裕がない | 事前に全てが計画されており、スプリント内で学ぶ余裕がない |
Features never get removed and polish rarely gets added afterwards. | 機能の削除が検討されない | 機能追加後は新しい機能追加を行い、提供した機能の改善をしない |
まとめてみて感想
チェックリストをまとめることで、スクラムがどんな価値を重視しているかわかった気がします。 特にビジネス的な価値をチームで検討することを重要視しており、度々出ているなという印象です。
ここでNGとして出た項目は、新しいスクラムガイドでも変更として取り込まれているので、そちらも確認してみてください。